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コミュニケーション

【説明書】上司の、部下への接し方

さて、「部下との正しいコミュニケーション」についての講座も今回で3回目。
第1回目と2回目までは「話し方」のお話でした。

 

今回と最終回は「部下と対峙する際の心構え」、「考え方」のお話です。

心構え、考え方とは?
ずばり……

 

人は、基本的に他人から指示されることがきらい
部下は上司の言うことを聞かない

 

と常に頭の片隅においておくこと!
これこそがなのです。

この考えを念頭に、コミュニケーションを取っている方はごく少数だと思います。

「いやいや!こんな斜に構えた態度で部下と接していいの?」

いえいえ。むしろ、この方が双方にとってメリットがあるのです。

部下への「怒り」はなぜ湧き上がるのか?

多くの管理職は、「部下は上司の言うことを聞くのが当たり前だ」と思っています。
だから、言うことを聞かない部下がいたら腹が立つ…。心あたりはありませんか?

 

部下 無能」なんてちょっとひどい言葉も検索需要が高いキーワードとなっている昨今。
仕事のできない部下に対して怒りの感情を抱く上司の方々は多い、というのが事実なのです。

部下は動かなくて当然と思うべし


なんで指示どおりのことをしないんだ!
部下が指示を聞いてくれない…

など。
すべて根底に「部下は自分の指示を聞く」という思考があるからこそ、生まれるものばかり。

 

逆に、

部下は指示されることがきらいだから、指示通り動いてくれるはずがない。むしろ動かなくて当然

と(これは少しやり過ぎな気もしますが…)思ってしまえばこっちのもの。

 

どうですか?こういう前提にたてば、しっかりと指示を聞いてくれた部下には
「すごい!この人は私の指示をきっちり完遂してくれた!」と感じられるようになります。

だって、「動かなくて当然」とこちらが思っていたことを、やり上げてくれたんですよ?
それは素晴らしいことです。お礼の言葉にも熱意がこもることでしょう。

 

そして、マインドの詰まった感謝の言葉を受け取った部下は、またさらに上司の指示を聞く。
それを見ていた他の部下も、似たような行動をとるようになる…。

部下の働きがよくなれば、結果として会社もよくなります。好循環機関の誕生ですね。

 

こういったマネジメント、いかがでしょう?

コミュニケーションの齟齬を生まないためには


人と会話するにあたって、他者へと抱いている前提が違うとコミュニケーションの齟齬が生まれてしまう可能性が高まります。

「言うことを聞いてくれるもの」と思っていては、裏切られた際に怒りや落胆など負の感情を抱いてしまう原因になりかねません。

 

しかし、「聞いてくれないもの」と最初から思っておけば、比較的に負の感情を抱くことは少なくなりますし、逆に感謝の気持ちの方が増していくことでしょう。

負の感情を溜めてしまうと自分にも、そして周囲にもよい影響を与えません。
ぜひ、この思考で組織内のエンゲージメントを高めてくださいね。

最後に

妻は夫の言うことを聞いてくれるのが当たり前
妻は本来、夫の言うことを聞いてくれなくて当たり前

夫婦関係にも応用できそうではありませんか?

ちなみに私は、常に後者の考え方でいます!妻はほとんど私の言うことは聞いてくれません。
私は、ただただ口をつぐみ、辛抱するだけの毎日…。私のお願いを、彼女が聞いてくれたら万々歳です。

 

さて、次回で部下とのコミュニケーションを題材とした講座は最終回となります。
あと少しお付き合いくださいませ。

次回→円滑なコミュニケーションに大事なことは?

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